競技クイズを解説したい #4 助詞編
おはようございます!!!
今日は助詞編です。意味が分からないですね。
さて、、、
早押しクイズではなく日本語として成立した文が読まれています。
そうでないと文の意味が分からず正解できなくて楽しくありません。
大事なのそんな文を構成すてるのは単語です。
そして、その単語は品詞に分けると10種類になります。
名詞、動詞、形容詞、形容動詞、連体詞、接続詞、感動詞、副詞、助詞、助動詞の10種類ですね。
(頭文字を取って「めどけけれせかふじょじょ」と覚えるのが覚えやすいです。)
今回はこの中の「助詞」について解説していきます。
今回も例題を軸に解説していきます。
「問題東京ディズニーリゾートを運営している会社はどこでしょう?」
正解はオリエンタルランドです。
今回もいかにどれだけ早く押せるかを重視します。
しかし、この問題はどこで押すべきでしょうか…?
「東京ディズニーリゾートを」が聞こえて、その意味はみんな分かりますがそれだけでは答えにはたどり着けない人が多いでしょう。
その後、「運営」が聞こえてきます。
ここでようやく、「東京ディズニーリゾートを運営している会社がどこか聞いてるんだな」と予想することが出来ますね。
しかし、『助詞』について考えるともう少し早くわかるのではないでしょうか…?
ここからしっかり解説していきます。
この文において、「東京ディズニーリゾート」はどのような役割を持つでしょうか?
主語でしょうか?
述語でしょうか?
それとも他のものでしょうか?
ここで『助詞』の出番です。
今回、「東京ディズニーリゾート」の後に「を」という助詞が来ています。
この「を」は「私はコーラを飲む」 というように、『(英文法でいう)目的語』のあとにつく言葉なのです。
よって、「東京ディズニーリゾートを」と聞いただけで、この文において「東京ディズニーリゾート」は目的語である、と分かります。
すなわち、「東京ディズニーリゾート」は「誰か」に「何か」をされる対象なわけです。
言い換えると、「誰か」が「東京ディズニーリゾート」を「何か」したのです。
「東京ディズニーリゾートを何かする」っていう文章、なかなか変ですよね。
例えば「行く」とかは入りません。
「東京ディズニーリゾートを行く」は成立しません。
「楽しむ」はどうでしょうか?
「東京ディズニーリゾートを楽しむ」
文としては成立していますが、一体問題文になるでしょうか?
「問題 東京ディズニーリゾートを楽しんだ人は誰でしょう?」
答え:みんな
平和ですが「私行ったことない」とかクレームをつけ放題な文になってしまいました。
さあ、もう1度考えなおしましょう。
「東京ディズニーリゾートを何かする」____
ここで「運営する/経営する」などが出ればOKです!
こうすることで、「運営」というキーワードを聞かずに知ることが出来ます。やったね!!!!!!
あとは簡単です。
「東京ディズニーリゾートを運営する何か」は「会社」しか無いです。
よって、「東京ディズニーリゾートを」まで聞くだけで「東京ディズニーリゾートを運営している会社はどこでしょう?」という問題文を予想することが出来ます。
ただ、注意が必要です。
今回は「を」を例に挙げたため助詞で問題文を確定させることが出来ましたが、助詞だけで毎回確定できるわけではありません。
他の例とともに見てみましょう
「東京ディズニーリゾートが」
→開園されたのはいつでしょう?→1983年
→位置するのは何県/市でしょう?→千葉県/浦安市
「東京ディズニーリゾートに」→あるアトラクションの中で○○→確定できない
こんな感じです。
「が」なら「か」と「い」を聞き分けるだけで判別できますが、「に」だと出来ません。
でも、それは決して早押しクイズの欠点とか悪いとこではありません。
確定できないのはみんな同じであり、その問題文の中で大事なのはもっとあとの言葉です。
あせらず、問題文を聞いてボタンを押しましょう。
こんな感じで、時には助詞がとても重要な役割を持つことがあります。
それでは、ま解説したいの第4回、助詞編を終わります。
ありがとうございました。
競技クイズを解説したい #3 メタ編
2日ぐらい空きました。
まです。よろしくお願いします。
今回は少し短めです。
突然ですが次の問題において、皆さんならどこで押しますか?
「問題 炎を構成する3つの部分とは、外炎、内炎とあと1つは何でしょう?」
ま解説したい #1 を読んだ人なら「外炎、な/」くらいで押すでしょう。
ただし、この問題に関してはもっと早く押せるのです。
この理由を理解するには、問題を作った人の気持ちを読み取る必要があります。
実際に作問者の気持ちを考えてみましょう。
※以下、作問者の気持ちです
「そうだ!炎を構成する部分を答えさせるクイズを作ろう!」
「一般的なクイズって1つしか答えさせないから、2つを提示して残り1つを答えさせる文にしよう」
「外炎と内炎と炎心か…どれを答えさせよう…」
「内炎と外炎って似てるな…外と内でセットになってるし」
「炎心だけちょっと浮いてない…?」
「じゃあ炎心を答えさせよう!!」
…とまあ、こんな風に作問者はこの問題を作ったんだと思います。
もうちょっと別の言い方で解説すると、
外炎、内炎、炎心の3つがここにあります。
この3つを【問題文の中でいうグループ】と【答えさせるグループ】の2つに分けます。
【問題文グループ】には2つ、【答えさせるグループ】には1つ入ります。
あなたならどのように分けますか?
外炎と内炎がセットみたいになってるから2つ入る【問題文グループ】にどうしても入れてあげたくなりますよね
こんな感じで、炎心が答えになりやすいのです。
なので今回の問題は、
「問題 炎を構成する/3つの部分とは、外炎、内炎とあと1つは何でしょう?」
これくらいで押してもよいのです。
他にも、いくつかのなかで『1つだけ浮いている』ものがたくさんあります。
競技クイズにはこういう作問者の意図(なぜこの問題を作ったのか)を読み取る力も必要です。
今回はこれで終わります。
ありがとうございました。
2DozenQ #1 結果発表
結果発表~~~~~!
第1回2DozenQの結果発表です。
まずは、すべての問題の答えを確認しましょう。
第1問「鉛筆1ダース」といえば、何本のこと? | 12本 |
第2問ことわざで、災難が降りかかったときにもう1つの災難が降りかかることを「泣きっ面に何」という? | 蜂 |
第3問ヨーロッパ南東部から中央アジア西部を占める、世界で最も大きい湖は何でしょう? | カスピ海 |
第4問「直角三角形の斜辺の長さの2乗は、他の2辺のそれぞれの2乗の和に等しい」という定理をある数学者の名を取って、「誰の定理」という? | ピタゴラスの定理 |
第5問日本式天気記号で、白丸は快晴を表すますが、黒丸は何を表すでしょう? | 雨 |
第6問「天下分け目の戦い」とも呼ばれる、1600年に起きた徳川家康と石田三成の戦いをその地から「どこの戦い」というでしょう? | 関ヶ原の戦い |
第7問 『トロッコ』 『鼻』 『羅生門』などの代表作がある、大正時代の作家は誰? | 芥川龍之介 |
第8問十二支の動物の中で唯一、想像上の動物はどれでしょう? | 辰 |
第9問植物のアジサイを漢字で書いたとき、現れる色の名前は何? | 紫 |
第10問日本の県庁所在地の中で唯一、漢字一文字の市はどこ? | 津 |
第11問その大きさは「握りこぶしよりやや大きい」といわれている、血液を送り出すポンプのような働きをする人間の臓器は何? | 心臓 |
第12問「この世をば我が世とぞ思ふ望月の欠けたることもなしと思へば」の一句が有名な、平安時代に藤原氏の最盛期を築いた人物は誰? | 藤原道長 |
第13問「弾く」という意味がある、スマートフォンなどで日本語入力するときに使われる方式を「何入力」というでしょう? | フリック入力 |
第14問掛け算の答えを「積」といいますが、割り算の答えを何というでしょう? | 商 |
第15問もともとは茶道の心得を表した、出会いは一生に一度しかないという意味がある四字熟語は何でしょう? | 一期一会 |
第16問ユネスコの世界遺産をその登録理由によって3つに分けると、文化遺産、自然遺産とあと1つは何でしょう? | 複合遺産 |
第17問リゲルやベテルギウスといえば何座にある1等星でしょう? | オリオン座 |
第18問「一」に対する「壱」や「十」に対する「拾」のように、証書などで用いられる漢数字を何というでしょう? | 大字 |
第19問「二日前この辺で飛び降り自殺した人のニュースが流れてきた」という歌いだしで始まる、あいみょんのデビュー曲は何でしょう? | 『生きていたんだよな』 |
第20問長寿のお祝いで、「傘寿」といえば何歳のお祝いでしょう? | 80歳 |
第21問将棋から生まれた言葉である、相手に対して高圧的な態度をとることを何というでしょう? | 高飛車 |
第22問ローマ神話のユピテルにあたる、ギリシャ神話の最高神はどなた? | ゼウス |
第23問天文単位、金、携帯電話ショップから連想されるアルファベット2文字は何でしょう? | AU |
第24問「十年をひと昔とするならば、この物語の発端は二昔半もまえということになる。」という始まりで始まる、小豆島を舞台に先生と12人の教え子を描いた、壺井栄の小説は何? | 二十四の瞳 |
1番正解率が低かった問題
18問目の「大字」、19問目の「生きていたんだよな」の2つでした(15人中6人正解)
平均点
24点中20.2点でしたん!
上位ランキング
上位の皆さんおめでとうございます!!
(ランクインしなかった方の中で自分の得点が気になる方は私のTwitterのDMにて聞いてくれれば返信します)
これで2DozenQ#1結果発表を終わります。
ありがとうございました。
2DozenQ #1
こんばんは。
まです。
昨日、今日と競技クイズの「技術」について解説する記事を書きました。
「どうやって問題文のあとを予測しているの?」といった疑問は大体解決できたと思います。
ですが、クイズに答えるにはその知識が必要です。
そこで!!
みんなで競いあえる小さなクイズ大会を開くことにしました!!
その名も「2DozenQ」。
ルールは簡単です。
24問のクイズに挑戦し、1番正解数が多い人の優勝です!
参加したい方は注意事項をよく読み、下にあるリンクから挑戦してみてください!
注意事項
マナー的なこと
- 必ず個人で挑戦してください
- ヒントを出すことも禁止です
- 答えをほかの人には教えてはいけません
- 名前欄には公序良俗に反する名前などは書かないでください
クイズ的なこと
- 東洋人名(日本人・中国人・韓国人)はフルネームで解答してください
- 西洋人名はファミリーネームのみの解答でも可
- ひらがな・かたかな・漢字・英語・その他言語の表記ゆれは問いません
- 漢字が間違っていたら読みが合っていても間違いです
- 「【ひらがな指定】」などがある場合はこの指定に従って回答してください
それでは、以下のリンクからクイズに挑戦してください!!
https://docs.google.com/forms/d/e/1FAIpQLSeqke1dY6ZonJk8FDheYN8IImGHCQFLc1rGzyipmywv05umZQ/viewform
何日後かに結果を載せるのでお待ちください!
競技クイズを解説したい #2 ですが問題編
こんにちは!
ま です。
今回の ま解説したい では「ですが問題」について解説していきます。
まず、ですが問題って何?
競技クイズでは、よく「ですが問題(パラレル問題)」という問題が出されます。
「日本で1番高い山は富士山ですが、2番目に高い山は何でしょう?」
答え:北岳
こんな風に、「ですが」の前後で関連した2つの話題を載せて、最終的に2つ目の話題について答えさせる問題のことです。
実はこの「ですが問題」、「ですが」の前半部分だけでわかることが多いのです。
先ほどの問題は、「日本で1番高い山/」あたりで押すことができます
(もしかしたらもうちょっと早く押すことができるかも)
アクセントを聞き分けろ
ですが問題を早く押すコツは、「アクセントを聞き分ける」です。
先ほどの問題を例に考えてみましょう。
「日本で1番高い山は富士山ですが、2番目に高い山は何でしょう?」
もしあなたがこの問題を読むとき、どのように読むでしょうか。
1回読んでみてください。
さて、すべて同じトーンで読みましたか?
どこかを強調して読んだと思います。
もし、同じトーンで読んだならば、「どこかを強調する」ことを頭に入れながらもう1度読んでみてください。
では皆さん、1つ質問します。
どこを強調して読みましたか?
おそらく、このように強調して読んだと思います。
「日本で1番高い山は富士山ですが、2番目に高い山は何でしょう?」
これが、ですが問題を聞くうえで重要なポイントです。
「ですが」の前後で、強調された部分が変わる、ということです。
ですが問題を読む人は自然とアクセントが入ってしまいます。
このですが問題特有のアクセントを聞き分けることができれば、ほかの人より早くボタンを押せます。
このことを踏まえて、実際にこの問題が読まれていることを想定して解説していきます。
「問題 日本で1番高い山は富士山ですが、
ここまで聞いただけで、「1番」が強調されていることから「ですが」の後の文では「1番」が変わることが予想できます。
そして、「1番」のあとに並ばれやすいものは「2番」です。
(「10番」とかを並べる人もいるかもしれないけど、一般的には2番でOK!)
ということから、「ですが」の後には「日本で2番目に高い山」を問う文章が出てくるのでは…?、と予想できます。
こうして、ボタンを押し見事「北岳」と叫ぶことで1ポイントを獲得できます。やったね!!!!
ですが問題は発展しやすい
ですが問題が1つのパターンとして確立されていますが、それには理由があります(多分)。
ですが問題は非常に作りやすく、またいろいろなものをセットで覚えることができるので、出題者側からしても解答者側からしてもとても嬉しいものだからです。
例えば、今回の例題をこんな風に発展させることができます。
「日本で1番高い山は富士山ですが、2番目に高い山は何でしょう?」
↓
「日本で最も高い山は富士山ですが、世界で最も高い山は何でしょう?」→エベレスト
「日本で最も高い山は富士山ですが、最も低い山は何でしょう?」→日和山
「日本で最も高い山は富士山ですが、最も高い建造物は何でしょう?」→東京スカイツリー
こんな風に、1つの問題を軸にしていろいろな問題を作ることができます。
まだまだ、「火星で最も高い山は何でしょう?」→オリンポス山…と発展できます。
ただし、ここで注意してほしいのは強調される部分が変わる、ということです。
「日本で」が強調されていたら、「世界で」「韓国で」とか…
何が強調されていたかを理解し、自分で後半の問題を作り上げる
このことに注意して、ですが問題を聞き分けましょう。
さらに!!!!
強調される部分の直前には「タメ」があります。
これも問題文を読むうえで自然に出てきてしまうものです。
分かりやすくすると、
「日本でー、1番高い山は富士山ですが、2番目に高い山は何でしょう?」
こんな感じです。
アクセントを聞くより結構難しいですが、知っていると良い技です。
そしてさらに!!!!!
「ですが問題」は問題の予測がしやすいので、勝負をかけやすい問題です。
どんな問題が読まれたか関わらずに、ですが問題特有のアクセントやタメが聞こえたらとりあえず押すのも1つの手です。
シンキングタイムの5秒間にめちゃくちゃ考えることで答えにたどり着けるかもしれません。
(だけどめちゃくちゃ危険。勝負をかけるときだけにしよう!)
並べるのは2つだけじゃない
今まで、2つを並べるですが問題(俗に、2パラと言われています)を解説しましたが、じつは3つ並べるですが問題、3パラという問題もあります。
このような問題のことです。
「世界で最も高い山はエベレスト、2番目に高い山はK2ですが、3番目に高い山は何でしょう?」
答え:カンチェンジュンガ
2パラと3パラの問題を聞き分ける技術も必要になってきます。
ここでも、「どこが強調されているか」が重要になります。
まず、先ほどの3パラを2パラのように読んでみましょう。
「世界で最も高い山はエベレスト、2番目に高い山はK2ですが、3番目に高い山は何でしょう?」
声に出して読んだら分かります。結構うるさくてうざい文章になってしまいます。
じゃあどんな風に読めば自然になるか、というと…
「世界で最も高い山はエベレスト、2番目に高い山はK2ですが、3番目に高い山は何でしょう?」
このようになります。
(「2番目に」もそれほど強くないアクセントになります)
さらに、3パラの問題は2パラの問題より比較的長いので、初めの方は少し早く読まれます。
比べてみると、
「世界で最も高い山はエベレスト、2番目に高い山はは何でしょう?」
「世界で最も高い山はエベレスト、2番目に高い山はK2ですが、3番目に高い山は何でしょう?」
こんな風に、2パラだと最初は強調されて、3パラだと最初は強調されません。
これが2パラと3パラの違いです。
さあ、これで皆さんも「世界で最も高い山は/」だけで2パラか3パラかを聞き分けることができます。
まとめ
- ですが問題は、関連した2つの話題を並べている
- 前後で変わる部分が強調されている
- 強調されている部分を聞き分けることで、全部を聞かなくても後半の内容がわかる
- 予測しやすいので勝負をかけやすい
- 作りやすいし勉強しやすい問題の型である
- 3パラもあるよ
これで 競技クイズを解説したい #2 ですが問題編 を終わります
ありがとうございました。
競技クイズを解説したい #1 基礎編
はじめまして、まです。
よろしくお願いします。
この「競技クイズを解説したい」では私が競技クイズについて長々と解説したりしなかったりながら、いろいろな知識を書いていきます。
第1回の今回は競技クイズの「基礎」について解説します。
競技クイズってどんなもの?
さっきから「競技クイズ」ばっか言っててうるさいんだけど。
そう思いの方も多いでしょう。
残念ながらまだ競技クイズの認知度はそれほど高くありません。
まずは、競技クイズとは何なのか、を説明します。
ですが、「競技クイズはこういうもの」というはっきりした定義は実際にはありません。
なので、ここで私が「クイズ大会で行われるクイズのこと」と定義(仮)しておきます。
「クイズ大会で行われるクイズを解説したい」と解釈していただけたらOKです。
競技クイズで何を競ってるのか
クイズ大会でよく行われる形式は早押しクイズです。
問題文が読み上げられ、最初にボタンを押した者のみが解答権を得て、5秒以内に答えを叫ぶ。
こういう感じのクイズです。
ここで重要なのは「最初にボタンを押す」ことです。
答えがわかったとしてもボタンを押していなければ意味がありません。
1つ、例を挙げて考えてみましょう。
「世界三大珍味とは、キャビア、フォアグラとあと1つは何でしょう?」
答えはトリュフです。
あなたならこの問題のどこで押しますか?
これについての知識があれば、最後まで聞けば答えられる問題です。
ですが、最後まで聞く必要はあるのでしょうか?
例えば、「世界三大珍味とは、キャビア、フォアグラとあと1つは何/」としても答えられます。
(スラッシュ「/」はここでボタンが押したことを意味します)
こういう風に考えていくと、もっと早く押すことができると考えられます。
さらに、文脈を考えていくとある程度の文章の予測ができます。
ここでボタンを押したと考えます。
この問題文の続きはどうなると考えられるでしょう?
「世界三大珍味とは、キャビア、フォアグラとあと1つはキャビアですが~~」
というように文章を続けることはできますが、この文章はおかしいです。
わざわざキャビアを目立たせる必要がありません。
このように考えていくと「あと1つは/」で押しても答えられます。
ここで、文構造についても考えていきます。
「世界三大珍味とは、」
ここまで聞いたとき、この後どのような文章が来るか考えてみましょう。
最初に「世界三大珍味とは、」と言っています。
この中の「とは」に注目します。
「とは」の後はこれを説明する文章がくるので、「世界三大珍味とは、」の後には世界三大珍味を説明する文章が来ます。
世界三大珍味を説明する文章とは何でしょうか?考えてみましょう。
・世界にあるおいしい3つの食べ物
・キャビアとフォアグラとトリュフ
こんなくらいのイメージで大丈夫です。
そして、「クイズの答え」としてふさわしいかどうかを考えていきます。
1つ目を軸にして考えると
「世界三大珍味とは、どこにあるおいしい3つの食べ物でしょう?」
「世界三大珍味とは、世界にあるどんな3つの食べ物のことでしょう?」
「世界三大珍味とは、世界にあるおいしいいくつの食べ物のことでしょう?」
「世界三大珍味とは、世界にあるおいしい3つの何のことでしょう?」
一応、問題文は出来上がりますが、いろいろ引っかかると思います。
1,3問目はすでに答えを言っており、2問目は定義が人によって異なる形容詞が答えになっており、4問目は食べ物を答えさせたいならわざわざ「世界三大珍味」に限定する必要がありません。
あと面白みがないです。
こう考えると、1つ目の「世界にあるおいしい3つの食べ物」というイメージはこの問題では聞かれないことが予想できます。
よって、「世界三大珍味とはキャビアとフォアグラとトリュフである」ということを軸にこの問題が作られたことがわかります。
これを軸に作られる問題は「世界三大珍味とは、○○、■■、とあと1つは何でしょう?」しかないでしょう。
この文構造で答えになるものは「キャビア」「フォアグラ」「トリュフ」の3択まで絞ることができました。
最後に、3択から1択にどうやって絞るか解説します。
先に答えを載せておきます。
これで1択に絞ることができます。
この「フ」を聞くことができれば「フォアグラ」の1文字目なんだな、と分かります。
よって、「世界三大珍味とは、キャビア、フォアグラとあと1つは何でしょう?」という問題文が見えてきます。
ここで押すことができれば正解だと確信しながら「トリュフ」と答えることができます。
しかし、本当にそれでよかったのでしょうか?
この問題を聞いているとき、「 『フ』って聞こえたら答えはトリュフだ!」と構えているだけではダメです。
「世界三大珍味とは、キャビア、トリュフとあと1つは何でしょう?」
という問題だった場合、そのタイミングで聞こえてくるのは 『ト』です。
なので、このままでは押すタイミングが遅れてしまいます。
今まで2000文字書いてきたこの記事も水の泡です。
なので、「フならトリュフ」「トならフォアグラ」という2つを頭に入れ身構えておく必要があります。
さ!!ら!!に!!!!!
「フが聞こえた!!!じゃあトリュフだ!!!押そう!!!」という思考もダメなのです
なぜならこれは早押しクイズ…
解答権を得られるのは「最初に答えがわかった人」ではなく「最初にボタンを押した人」です。
答えがわからずに押したとしても、押した後に答えがわかれば答えることができます。
この次の1文字を聞いて押せば、押したとき分からなくても聞こえた文字と先ほどまでの考えを使えば制限時間の5秒以内答えを導き出すことができるでしょう。
さ!!!!!!ら!!!!!!!に!!!!!!!!
問題文を読む人のことを考えてみましょう。
読む人も人間なのでボタンが押された瞬間に読むのを止めることは出来ません。
押された後に数文字ほど読んでしまいます。
このことを考えれば、
で押したとしても、次の1文字くらいは読み上げられているのかもしれません。
失敗してしまう可能性もありますが、勝負するには十分なタイミングです。
このように何文字か読ませるて、くくれによそんなんなってるてる答えを導くテクニコニココニコニココックを「読ませいい押し」とかかいいます。
このように、クイズをやっている人たちは「世界三大珍味とは、キャビア、フォアグラとあと1つは何でしょう?」という問題を、
まとめ
- 「クイズの答え」としてふさわしいものか(一般的なものか)
- 文脈や文構造を考える
- 「読ませ押し」というテクニック
- 分からなくても、押してから分かればよい
これで競技クイズを解説したい#1基礎編を終わります
ありがとうございました。