競技クイズを解説したい #1 基礎編
はじめまして、まです。
よろしくお願いします。
この「競技クイズを解説したい」では私が競技クイズについて長々と解説したりしなかったりながら、いろいろな知識を書いていきます。
第1回の今回は競技クイズの「基礎」について解説します。
競技クイズってどんなもの?
さっきから「競技クイズ」ばっか言っててうるさいんだけど。
そう思いの方も多いでしょう。
残念ながらまだ競技クイズの認知度はそれほど高くありません。
まずは、競技クイズとは何なのか、を説明します。
ですが、「競技クイズはこういうもの」というはっきりした定義は実際にはありません。
なので、ここで私が「クイズ大会で行われるクイズのこと」と定義(仮)しておきます。
「クイズ大会で行われるクイズを解説したい」と解釈していただけたらOKです。
競技クイズで何を競ってるのか
クイズ大会でよく行われる形式は早押しクイズです。
問題文が読み上げられ、最初にボタンを押した者のみが解答権を得て、5秒以内に答えを叫ぶ。
こういう感じのクイズです。
ここで重要なのは「最初にボタンを押す」ことです。
答えがわかったとしてもボタンを押していなければ意味がありません。
1つ、例を挙げて考えてみましょう。
「世界三大珍味とは、キャビア、フォアグラとあと1つは何でしょう?」
答えはトリュフです。
あなたならこの問題のどこで押しますか?
これについての知識があれば、最後まで聞けば答えられる問題です。
ですが、最後まで聞く必要はあるのでしょうか?
例えば、「世界三大珍味とは、キャビア、フォアグラとあと1つは何/」としても答えられます。
(スラッシュ「/」はここでボタンが押したことを意味します)
こういう風に考えていくと、もっと早く押すことができると考えられます。
さらに、文脈を考えていくとある程度の文章の予測ができます。
ここでボタンを押したと考えます。
この問題文の続きはどうなると考えられるでしょう?
「世界三大珍味とは、キャビア、フォアグラとあと1つはキャビアですが~~」
というように文章を続けることはできますが、この文章はおかしいです。
わざわざキャビアを目立たせる必要がありません。
このように考えていくと「あと1つは/」で押しても答えられます。
ここで、文構造についても考えていきます。
「世界三大珍味とは、」
ここまで聞いたとき、この後どのような文章が来るか考えてみましょう。
最初に「世界三大珍味とは、」と言っています。
この中の「とは」に注目します。
「とは」の後はこれを説明する文章がくるので、「世界三大珍味とは、」の後には世界三大珍味を説明する文章が来ます。
世界三大珍味を説明する文章とは何でしょうか?考えてみましょう。
・世界にあるおいしい3つの食べ物
・キャビアとフォアグラとトリュフ
こんなくらいのイメージで大丈夫です。
そして、「クイズの答え」としてふさわしいかどうかを考えていきます。
1つ目を軸にして考えると
「世界三大珍味とは、どこにあるおいしい3つの食べ物でしょう?」
「世界三大珍味とは、世界にあるどんな3つの食べ物のことでしょう?」
「世界三大珍味とは、世界にあるおいしいいくつの食べ物のことでしょう?」
「世界三大珍味とは、世界にあるおいしい3つの何のことでしょう?」
一応、問題文は出来上がりますが、いろいろ引っかかると思います。
1,3問目はすでに答えを言っており、2問目は定義が人によって異なる形容詞が答えになっており、4問目は食べ物を答えさせたいならわざわざ「世界三大珍味」に限定する必要がありません。
あと面白みがないです。
こう考えると、1つ目の「世界にあるおいしい3つの食べ物」というイメージはこの問題では聞かれないことが予想できます。
よって、「世界三大珍味とはキャビアとフォアグラとトリュフである」ということを軸にこの問題が作られたことがわかります。
これを軸に作られる問題は「世界三大珍味とは、○○、■■、とあと1つは何でしょう?」しかないでしょう。
この文構造で答えになるものは「キャビア」「フォアグラ」「トリュフ」の3択まで絞ることができました。
最後に、3択から1択にどうやって絞るか解説します。
先に答えを載せておきます。
これで1択に絞ることができます。
この「フ」を聞くことができれば「フォアグラ」の1文字目なんだな、と分かります。
よって、「世界三大珍味とは、キャビア、フォアグラとあと1つは何でしょう?」という問題文が見えてきます。
ここで押すことができれば正解だと確信しながら「トリュフ」と答えることができます。
しかし、本当にそれでよかったのでしょうか?
この問題を聞いているとき、「 『フ』って聞こえたら答えはトリュフだ!」と構えているだけではダメです。
「世界三大珍味とは、キャビア、トリュフとあと1つは何でしょう?」
という問題だった場合、そのタイミングで聞こえてくるのは 『ト』です。
なので、このままでは押すタイミングが遅れてしまいます。
今まで2000文字書いてきたこの記事も水の泡です。
なので、「フならトリュフ」「トならフォアグラ」という2つを頭に入れ身構えておく必要があります。
さ!!ら!!に!!!!!
「フが聞こえた!!!じゃあトリュフだ!!!押そう!!!」という思考もダメなのです
なぜならこれは早押しクイズ…
解答権を得られるのは「最初に答えがわかった人」ではなく「最初にボタンを押した人」です。
答えがわからずに押したとしても、押した後に答えがわかれば答えることができます。
この次の1文字を聞いて押せば、押したとき分からなくても聞こえた文字と先ほどまでの考えを使えば制限時間の5秒以内答えを導き出すことができるでしょう。
さ!!!!!!ら!!!!!!!に!!!!!!!!
問題文を読む人のことを考えてみましょう。
読む人も人間なのでボタンが押された瞬間に読むのを止めることは出来ません。
押された後に数文字ほど読んでしまいます。
このことを考えれば、
で押したとしても、次の1文字くらいは読み上げられているのかもしれません。
失敗してしまう可能性もありますが、勝負するには十分なタイミングです。
このように何文字か読ませるて、くくれによそんなんなってるてる答えを導くテクニコニココニコニココックを「読ませいい押し」とかかいいます。
このように、クイズをやっている人たちは「世界三大珍味とは、キャビア、フォアグラとあと1つは何でしょう?」という問題を、
まとめ
- 「クイズの答え」としてふさわしいものか(一般的なものか)
- 文脈や文構造を考える
- 「読ませ押し」というテクニック
- 分からなくても、押してから分かればよい
これで競技クイズを解説したい#1基礎編を終わります
ありがとうございました。